電気自動車(EV)
中古車を購入する際のポイント

保証内容について

ガソリン車では走行距離が重要なポイントとなる事と同様に、EVでは各メーカーの保証内容を意識した選定が必要となります。
ただ、ガソリン車やPHEVと決定的に異なる点は、「故障リスクとなる部品点数がそもそも少ない」事が挙げられます。

初期のEVやハイブリッド車では、バッテリーの劣化が早く、劣化や換装費用ばかりが注目されていましたが、充電池や充電池のマネジメント(ECU)の改善等により、余程充電池に負担の掛かる充電(バッテリー高温状態での、急速充電の繰り返し)をされていない車両で無い限り、換装費用が安くなってきた事もあり、そこまで気にする必要は無いかも知れません。

下表を基に、リーフを例に挙げるとバッテリ容量計(他社の場合メーカー依頼が必要)で充電池の劣化状況をチェックする事である程度、近い将来の充電池換装時期の目安を確認可能です。

(写真は日産 リーフ 40kW バッテリー容量表示「セグメント」)

 
ガソリン車の場合、エンジンレストア等には相当の費用・手間が発生しますが、EV用モーター寿命は相当に長く、バッテリー交換で新品同様迄とはいかなく共、相応レベルの状態へ戻せます。(ブッシュ等のゴム系部品を除く)

過去にはバッテリー換装に100万円以上掛かっていた時期もある様ですが、現在では新品・再生品の違いはあるものの、バッテリー容量比で考えるとかなり下がってきている様です。

各メーカー・車両毎の保証内容目安

メーカー 車名 保証内容目安 参考バッテリー価格目安(税別)
※ 別途作業費用が必要
日産 サクラ 8年16万km
いづれか早い方で、バッテリー容量計が8セグメントになった場合に9セグメント以上への復帰を保証。
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日産 アリア 8年16万km
いづれか早い方で、バッテリー容量計が8セグメントになった場合に9セグメント以上への復帰を保証。
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日産 リーフ 8年16万km
いづれか早い方で、バッテリー容量計が8セグメントになった場合に9セグメント以上への復帰を保証。
30kWh 再生60万
40kWh 新品82万
62kWh 新品127万
日産 リーフ(初代モデル) 5年10万km
いづれか早い方で、バッテリー容量計が8セグメントになった場合に9セグメント以上への復帰を保証。
新品70万、再生48万
三菱 ekクロスEV 初度登録後8年以内かつ走行距離16万km以内
特別保証部品に加え、初度登録後8年以内、かつ走行距離が16万km以内に駆動用バッテリー容量が66%を下回った場合に、無償で修理・交換を実施
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三菱 アイミーブ
対象車台番号有
8年16万km ※対象車により保証内容が異なる。
駆動用バッテリー容量の70%(メーカーでの測定値)を下回った場合、無償で修理・交換を実施。その他、特別保証部品対応や修理サポート有
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三菱 MINICAB MiEV(ミニキャブ ミーブ)
対象車台番号有
8年16万km
駆動用バッテリー容量の70%(メーカーでの測定値)を下回った場合、無償で修理・交換を実施。その他、特別保証部品対応や修理サポート有
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ホンダ Honda e 8年16万km
新車登録より8年間または走行16万kmまで、バッテリー容量の70%を保証。
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トヨタ LEXUS UX300e 8年16万km
保証期間内に駆動用電池の容量が初期容量の70%を下回った場合、保証対象。
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スバル ソルテラ ET-SS 8年16万km
駆動用バッテリーの容量(初期容量70%以上)を保証。
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テスラ Model S
Model X
8年24万km
いづれか先に達する迄、70%のバッテリー容量を保証。
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テスラ Model 3
Model Y
スタンダード
スタンダードレンジプラス
8年16万km
いづれか先に達する迄、70%のバッテリー容量を保証。
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テスラ Model 3
Model Y
ロングレンジ
パフォーマンス
8年19.2万km
いづれか先に達する迄、70%のバッテリー容量を保証。
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BMW EV車両全般 最大8年間または100,000kmの走行を保証。 -
BMW i3 8 年、走行距離100,000km 以内のバッテリー保証。 -
アウディ e-tron車両全般 8年間、又は走行距離160,000km迄。
既定の充電容量を下回った場合、無償で修理。
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ポルシェ タイカン全般 8年、走行距離16万km以内のバッテリー保証。 -
メルセデスベンツ EQS, EQE 10年25万km -
ボルボ EV車両全般 メーカー推奨に従い車両とバッテリーを保守・使用する場合、8年または160,000kmのどちらか早い方。 -
ジャガー I-PACE 8年または160,000kmのどちらか早い方 -
プジョー e-2008 e-208 8年16万km -

掲載しているデータや計算値は調査時点であり、その正確性を何ら保証するものではございません。
詳細は各メーカー様サイトにて御確認下さい。 '24/1時点。

EV車のメンテナンスコストについて

EV車以外の内燃機関車(PHEV・ハイブリッド等)では、 以下の様なメンテナンスコストが必要で、長距離を走行する方ほどメリットが大きくなります

  • エンジンオイル交換 3,000~5,000km毎 ⇒走行距離の多い方程大きな金額に。
  • ミッションオイル交換 10,000~15,000km毎
  • タイミングベルト交換 10年、10万km毎

その他、EV車で発生する機械的な維持費は以下通りです。

  • ワイパー
  • ブレーキパッド(日産Eペダル等、回生ブレーキを多用時には、なかなか減りません)

油脂について

これ迄乗車されていた車両の油脂(エンジンオイル等)の余りや買い置き在庫があれば、スタンドや一部量販店で無料引取して頂ける様です。

電装パーツ取付について

一部車両メーカーでは、スピーカーの換装程度でも車両保証対象外となる様な事を言われた事があります。
スピーカーやETC入替、ドライブレコーダーやレーダー等をご自身でDIYパーツ取付をされる方は、(車両保証がある場合)購入元への事前相談をされる事をお勧め致します。
理由:電装系の電流値などのチェックをしているからだそうです。

また、リーフの場合、レーダー受信機を取り付ける場合には、OBD2接続(レーダー機種によっては多くの情報量が得られます)は出来ませんので、シガーソケットから電源を取るか、ダッシュボード内より直接電源を取り出して下さい。

お問い合わせ

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